年に一度会うぐらいの、細く、でも長く続いている友人・知人がいるのはありがたい。彼女たちと連絡を取ったり、再会する機会がぐんと増えるのが、秋が深まる今時分からだ。年末に向けて、何か、し残している気がするからだろうか。人恋しい季節だからだろうか。
会えば安否確認から始まって、1年分の弾丸トーク。時間が来れば、「また来年かな」「そだねー」とさばさば家路につくのがお決まりだが、もうひとつお約束がある。
再会を祝う、ちょっとした手みやげの交換だ。おばちゃんぽいと思われても、それが何か? と切り替えそう。相手を歓待したいのだ。既知の間柄だから、もらってちょうどいい感じ、負担にならないのはどんなものか、わかっているつもりだ(みょーな自信)。
花森安治カレンダー2019 ミニタイプ ¥864
去年再会に持参したのは、花森さんの小さなカレンダー。親世代が『暮しの手帖』を定期購読していた年代の友人たちには、すごく受けた。閉じたときはおりがみのようなかわいらしい正方形。開いても30㎝×15㎝のコンパクトサイズだから、どんなところにもかけやすい。懐かしいだけでなく、今見ても斬新だし、印刷もとてもきれい。私自身机の横に貼り、1年間何度も目をやって、絵に季節を感じて過ごすことができた。彼女たちにも同じように感じてもらえたのでは、と思っている。
桜島つばきハンドクリーム 50g ¥1,944
国造ゆずハンドクリーム 30g ¥2,160
そして今年手みやげに選んだのは、椿と柚子、2種類のハンドクリームだ。こちらも空気が乾燥して手荒れが気になるこの時期に、なんてぴったりなんだろう。実用的だしパッケージもおしゃれでギフト向き。それでもまずは自分で使ってみてから、と試してみた。
同じくこれから旬を迎える椿と柚子を使ったハンドクリームだが、手肌に塗った感じは少し違って好みが分かれるかもしれない。
椿をシンボリックにあしらった白いチューブ入りの「桜島つばきハンドクリーム」は、鹿児島生まれ。活火山桜島に育つヤブツバキの種をコールドプレス(非加熱圧搾)。“生しぼり”した椿油がベースになっていて、さすがというか、しっとりしっかり手をカバーしてくれる安心感がある。
一方、「国造ゆずハンドクリーム」は石川県加賀平野に位置する能美市国造地区出身。地元の農家が大切に育ててきた無農薬の柚子から抽出した精油を使ったハンドクリームは、蓋を開けると柚子の奥ゆかしくも美味しい香りがふんわり。さらりと伸びが良く、軽やかな塗り心地だ。
来週大学時代の同級生に会うときには両方持って行き、「椿と柚子、どっちがいい?」と聞いてみよう。夏に出産したとメールをもらい、「落ち着いたら会いましょう」と返したままになっている後輩には連絡をしてみよう。きっと自分のことはそっちのけの毎日を送っているに違いない。せめて上質なハンドクリームで一息ついてもらえたら、嬉しい。
文 田中真理子
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